読めない人向け古文攻略法②

古文と英語の違い

古文が読めない原因は?

英語でしたら構文がないためにつなげることができない場合を除いて、単語がわかればわからない単語は無くなってきます。しかし古文は分からない単語が無いにもかかわらず、読めないことがあります。ここが英語との大きな違いです。ではなせ古文が読めないかというと、センターの問題や模試を受けた時にもらう解説を見た時にわかると思いますが、本文と現代語訳を見比べると、現代文の方が圧倒的に長いということが分かるでしょう。現代語訳が本文より長いということは本文が省略されているということです。つまり古文そのものの文章というのは不完全な文ということです。これがわかる人は省略されている言葉を補いながら完全な文として読めますが、補うことができないと不完全な文であるということです。

省略されているものとは

実際に省略されているものは人間関係です。主語や客体、話し相手が省略されています。例えば泣いた、笑った、走ったといった行動があった時に、基本誰がというのがないんです。つまり主語が抜けているということです。そのため誰かが何かをしているのはわかっても、「誰が」というのを補える人でなければ読めないようになっています。なので補えない人は誰が何をしている場面なのかわかりません。最初に登場人物がある程度明かされていたりしますが、2回目以降人が書かれていないことはざらにあります。それを分かるようにするためには、まず人物をはっきりさせて省略を補わなければなりません。

省略語の補い方

例えば動詞や会話文が出てくるたびに、誰がというのを補っていきます。次はそれを分かるためにはどうしたらいいのかという話になります。実はある程度古文には誰が主語なのかを明確に判断することができる材料があります。それは身分、すなわち敬語です。登場人物の中に偉い人と偉くない人がいた場合、敬語が入っている方が偉い人です。例えば天皇と女房のように敬語を使われる人と使われない人がいた時、尊敬語が付いていたらその主語は基本偉い人と考えることができ、謙譲語が付いていたら相手が天皇と考えることができます。ある程度推測をする必要はありますが、それでもある程度の人物を当てることができるようになります。

古文読解のために

あらすじと人物に注目

まず古文が読めない人は最初に単語や文法をある程度やったらいいですが、古文を読む時はあらすじと人物という2点を意識した方がいいでしょう。練習としては全ての動詞に主語をふっていきます。例えば登場人物にアルファベットをふり、動詞が出るたびにA、Bということを書き足していくことで全ての省略語を埋めていきます。そうするとすごく読みやすくなり、なんとなく内容が分かってきます。まずこれがすごく重要です。だから敬語を覚えるということは、尊敬語や謙譲語を覚えるということだけではなく、尊敬語が使われているからこの動作の主語は偉い人なんだというふうに動作主の特定にも使うため、敬語の習得はかなり重要です。

助動詞にこだわりすぎてはダメ!

共通テストでは単語などで15点分出てくるため、単語や文法を覚えていなければその辺りを取ることはできませんが、読むのに必要か概要把握に必要かとなった時に考えてみてほしいことがあります。それは英語の助動詞です。英語ではcanやwill、そしてshallなどの助動詞がありますが、それが分かったら周りの文章を読むことができますかということです。おそらくそれだけでは読むことはできず、それは古文の文法が分かっても周りの文章が読めないのと同じです。おそらく読めても一部分しか読めません。むしろ英語ではcanがなくても読めるのではという話です。確かに意味の細かい部分は変わりますが、話の大筋はむしろ助動詞と関わりなかったりします。そもそも省略語を補うことができなければ読めません。省略語を補わないと読めないということが分かっていないと、全訳をして意味が分からなくなるという状況になるでしょう。まずこれをなんとかしなければいけないというところが、古文の勉強のスタート地点です。

古文に全訳は必要ない

古文では敬語を利用しつつ、省略語を補って現代語訳と同じ長さの文章を作らなければなりません。加えて事前に話されている内容も省略されていることもありますので、その辺りを入れると人物を補えば読めない原因はかなり解消できるでしょう。それでも全訳は難しいのですが、そもそも古文に全訳は必要なのでしょうか。必要なのは記述解答や論述解答があるような国立2次のようなケースです。

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